経営とITがわかる専門家がいると、多くのビジネスアイデア・ビジネスチャンスが生まれる。

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IT経営の必要性:情報ネットワーク

今日では、企業と企業、企業と顧客はITで結ばれています。
そのITの中心は、インターネットを介した情報ネットワークです。
バリューチェーンやサプライチェーンも、情報ネットワークがあるから成立する商流です。

企業経営において、この事実を改めて知覚することが重要です。
組織慣性が働いて従来のやり方に固執し、取引構造の変化に乗り遅れることは大きなリスクです。

IT経営の必要性:スピード

私は、インターネット技術が進化するほど、中小企業にとって有利になると考えます。
大企業は図体がデカく、稟議など意思決定が遅く、利害関係者も多い。
インターネットビジネスでは、中小企業はスピード経営で対抗できるのです。

世の成長企業を見ても、圧倒的なスピードでシェアを高めていますよね。
そして、そのスピードについていけない大企業が苦戦しています。

ITとは、意思決定の正確さとスピードを上げるための道具だと考えます。

ネットビジネスの勝ち筋は、一瞬のビジネスチャンスをモノにすること

インターネットの発展とともに、ビジネスは「リアルタイムな情報共有」に突入しています。
毎週1回データを集計して翌週に打ち手を考える、では遅いのです。

例えば、ECサイト。
ある商品がバンバン売れ始めたら、すぐに気づける仕組みがあること。
そして、すぐに在庫の確保・プロモーションの強化を行うことで売上が最大化します。

あるいは、歯医者や美容室。
スマートフォンに対応した予約システムがあれば、スマホ片手で店舗を検索した見込客を獲得できます。

つまり、一瞬のビジネスチャンスをモノにすることが重要なのです。

客観的なデータ分析は、正しい経営判断につながる

例えば、新規ビジネスを立ち上げる場合。
人間は誰しも、過去の成功体験を引きずります。
しかし、過去にうまくいった事例が今回も成功する保証はありません。
国内市場の飽和、コモディティ化するサービス、製品ライフサイクルの短命化…

あるいは、皆さまにとって身近なホームページも同じです。
美しいデザインでたくさんの情報を盛り込んでも、ユーザーにアクセスされなければ無価値です。
「どこから、どのページに、どんな人が、どの時間に、何人アクセスしているか」
を数字で定量的に把握する必要があります。

つまり「主観的な判断ではなく、客観的なデータ分析が重要」ということです。

ただし注意すべきことは、データ分析の後に仮説検証というステップがあることです。
「こんなデータ分析結果が出た。その理由は?次にどうすればよいか?」
この仮説検証には正解がないため、少しでも成功確率を高めるには相応の経験とスキルが必要です。

最終的なゴールは利益を生むことですから、そこまで具現化できる経営マインドが求められます。

ビジネスアイデア・ビジネスチャンスを生む人材

「情報ネットワーク」「スピード」「データ分析」
のお話をしましたが、これらは貴社の利益を生むための戦術です。

では、どうやってビジネスチャンスを創出し、利益につなげるのか?
具体的に、どのようなビジネスアイデアがあるのか?

戦術を戦略につなげるには、どのようなスキルセットが必要でしょうか。

・自社の経営ビジョン、ビジネス上の強み弱み、業務プロセス、取引先や顧客を熟知している。
・インターネットビジネスの様々な最新情報を知っている。
・データ分析から、現状の課題と、改善に向けた方策を導き出せる。
・幅広いIT技術を知っており、利益につなげる最適なシステム設計ができる。
・IT投資のリスクとリターンを、根拠とともに経営層に説明できる。
・困難な局面になった場合、信頼のおけるプロフェッショナルのサポートを得られる。

しかし、このようなIT人材を中小企業が確保することは困難です。

オススメは、経験豊富なITコンサルタントを短期間だけ雇ってみること。
平凡であれば解約できますし、優秀であれば顧問契約すれば良いでしょう。
人件費を変動費化しつつ、貴社のビジネス戦略を推進できる方法です。

ITシステム導入の効果測定

ITシステムに投資した場合の事後評価についてです。

「施策を打ったら、必ず効果測定する」これは鉄則です。
しかし、IT投資が効果があったか?を定量的に評価することは難しいものです。
ITはあくまで道具なので、利益を生むための1つのファクターに過ぎないからです。

とはいえ、経営者からすれば定性的な報告では困ります。
きちんと数字で報告してくれ!となるでしょう。

よく使うフレームワークで「バランス・スコアカード」があります。
財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4視点から、ビジネス戦略の達成度を評価するものです。

ただ、私はフレームワークはあまり使わない主義なので
・業務プロセスごとの時間短縮
・IT導入前、導入後の従業員満足度調査
・B/S、P/Lの重要指標
などのKPIを事前に決めて、結果をシンプルに分析することが多いです。

ただし「目標値と評価基準を事前に決めておく」ことがポイントです。
そうでないと、後だしジャンケンで、あたかも上手くいった様に報告できてしまうためです。

「経営とITがわかる専門家」と「ITの専門家」の違い

このように、ITシステムを導入したら効果測定までがセットです。
多くの企業が「ITを導入したが効果がわからない」と話す所以はここにあります。

「経営とITがわかる専門家」と「ITの専門家」では、成果への期待値が大きく異なります。
本物のITコンサルタントは、前者のことを指すのです。

IT化・IT利活用に助成金を使える可能性もある

助成金の申請サポートなら、中小企業診断士の出番です。

あまり知られていませんが、政府や自治体の「IT化・IT利活用への助成金」がたくさんあります。
(助成金の情報は一元管理されていないので、中小企業診断士でも把握するのが大変です。。)

助成金の申請は、実はコツ(書き方のお作法)があります。
ヒントは、審査員は決まっていて、短期間で何十件もの審査をするということです。
採択確率を高めたい場合はサポートしますので、お気軽にお問い合わせください。

業務用パッケージソフトについて

会計システム、勤怠管理システムなどのパッケージソフトも立派なITです。
しかし、導入の目的が明確(管理業務の効率化)で投資リスクも小さいため、今回の記事からは割愛しています。

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